大規模イベント時の鉄道需要を分析した事例をご紹介します。
今回の分析では、ナビタイムジャパンの保有する経路検索条件データを活用しました。2017年の冬に行われた大規模イベント「コミックマーケット93」を対象に、最寄り駅である国際展示場駅の利用状況に関する3つの分析を行いました。
出発駅ランキング
国際展示場を目的地に検索したデータを抽出し、その出発駅の件数を集計しました。
国際展示場駅はりんかい線の駅で、JR埼京線と直通運転が行われています。
ランキングの上位をみると、りんかい線や埼京線沿線の駅が多くランクインしている様子が見られました。
検索時間帯の分布
国際展示場を目的地に検索したデータを抽出し、検索時に到着時刻として指定した時刻の分布を分析しました。
通常時のピークは9時台ですが、イベント時は7時台にピークが来ています。また、検索件数にも大きな違いが見られます。
通常時とイベント時で、時間帯別の傾向が大きく異なる様子が見られました。
事前検索の分布
国際展示場を目的地に検索したデータを抽出し、どれくらい前から検索されていたかを集計しました。
イベントのピークである7時台に着目すると、1~4日前から需要が増加してきている様子が見られます。
事前検索のデータを活用することで、数日前から移動需要の増加を検知することが可能です。近未来の移動需要を把握するためのデータとしてもご活用いただけます。
経路検索条件データ(検索履歴のデータ)を用いることで、人々の移動需要を把握することができます。
こちらで紹介した以外にも、経路検索条件データを用いて様々な分析が可能です。